対象者
- Flutterについて、基礎的な知識がある人
はじめに
Top 10 reasons why your Flutter app is experiencing OutOfMemory errorsという記事にメモリ使用量を削減し、Flutterアプリのパフォーマンスを向上させるための10のヒントと、ボーナスチップ、そして2つのツールが紹介されていました。
メモリ最適化というより、Flutterでのアプリ開発全体に言えることなのでまとめました。また、メモリやアプリ最適化について類似のことを知る機会があると思うので、こちらに追記していきたいと思います。
ヒント
効率的なデータ構造の使用
リストやセット、マップなどの効率的なデータ構造を使用して、データを効率的に格納および操作する。
定数と繰り返しの値にconstとfinalを使用
オブジェクトのインスタンスを1つだけ作成し、アプリ全体で再利用することでメモリ使用量を削減できる。
constコンストラクタの使用
実行時に変更されないウィジェットに対して、constコンストラクタを使用して不要なオブジェクトの作成を避ける。
未使用のリソースの破棄
未使用のリソース(画像やアニメーションなど)は、メモリ使用量を削減し、メモリリークを防ぐために破棄する必要がある。
遅延初期化の使用
オブジェクトを必要になったときにのみ作成することで、メモリ使用量を削減できる。
可能な限りStatelessウィジェットを使用
Statefulウィジェットよりもメモリ使用量が少ないため、軽量で状態を持たないStatelessウィジェットをなるべく使用する。
画像の効率的な管理
画像サイズを圧縮したり、CachedNetworkImageパッケージを使用することで、画像のメモリ使用量を削減できる。
ウィジェットツリーの最適化
ウィジェットツリーを最適化することで、アプリのメモリ使用量を大幅に削減できる。
ListView.builderをListViewの代わりに使用
大量のアイテムを表示する必要がある場合、ListView.builderコンストラクタを使用する。
重い処理にIsolateを使用
Isolateは別のスレッドでDartコードを実行する方法であり、メモリ使用量を最適化し、アプリの全体的なパフォーマンスを向上させることができる。
定数にenumを使用
限られた値セットを持つ定数の場合、Stringの代わりにenumを使用してみてください。これは、enum値が整数として格納され、String値よりもメモリ使用量が少ないため。
メモリを監視するためのツール
Flutter DevTools
メモリプロファイラを含むパフォーマンスおよびデバッグツールのスイートで、メモリ使用量を時間経過で可視化し、オブジェクトの割り当てを追跡し、メモリリークを特定できる。
Android Profiler
Android向けにFlutterアプリを開発している場合、Android Profilerツールを使用してメモリ使用量を分析し、パフォーマンスのボトルネックを特定できる。CPU使用率、ネットワークアクティビティ、およびメモリ使用量を監視できる。
leak_tracker
Flutterでメモリリークを検出できそうなパッケージ。未検証。
https://pub.dev/packages/leak_tracker