【Flutter】画像やパッケージ不要!Unicodeで国旗を表示

対象者

  • Flutterでアプリ開発をしているエンジニア
  • アプリのパフォーマンスやサイズを最適化したいと考えている
  • 国旗表示を効率的に実装したいと思っている

はじめに

国際的なユーザーを対象としたモバイルアプリを開発しているエンジニアの皆さん、こんにちは。国旗を表示する機能が求められる場面に遭遇したことはありませんか?画像ファイルの使用や外部パッケージの利用は、アプリのサイズを増大させ、パフォーマンスの低下を引き起こす可能性があります。しかし、もっと効率的な方法があるとしたらどうでしょうか?

この記事では、Flutterを使ってアプリを開発しているエンジニア向けに、Unicodeを活用して国旗を表示する方法をご紹介します。画像ファイルや外部パッケージを使わずに、簡単なコードで国旗を表示できる方法です。この記事を読むことで、アプリのサイズを軽量化し、メンテナンス性を向上させることができます。

予備知識

Unicodeにおける国旗の存在

Unicodeには、国旗を表現するための特別なコードポイントが存在します。これらのコードポイントを使用することで、追加の画像ファイルや外部パッケージなしに、国旗を表示することが可能です。各国の国旗は、Unicodeの地域指示記号を使用して表現されます。

Unicodeの地域指示記号の活用

Unicodeの地域指示記号は、各国のアルファベットコードに基づいて国旗を生成します。具体的には、各アルファベットに特定のオフセット値(127397)を加えることで、国旗を表現するUnicode文字が得られます。これを利用することで、簡単に国旗を表示することができます。

String toFlag(String value)の実装方法

次に、国旗を表示するためのDartコードの実装方法について説明します。このコードでは、文字列を入力として受け取り、それをUnicodeの国旗に変換します。

String toFlag(String value) {
  final codes = value.codeUnits.map((e) => e + 127397);
  return String.fromCharCodes(codes.toList());
}

codeUnits の役割

codeUnits は、文字列の各文字のUnicodeコードポイントを取得するメソッドです。例えば、"JP" という文字列の場合、codeUnits は [74, 80] というリストを返します。このリストは、それぞれの文字のUnicodeコードポイントを表しています。

e + 127397 の役割

各国のアルファベットコードに127397を加えることで、地域指示記号を取得します。具体的には、'A'のコードポイントは65ですが、これに127397を加えると、地域指示記号 '🇦' のコードポイントに変換されます。同様に、'J' のコードポイントは74ですが、これに127397を加えることで '🇯' になります。この変換を行うことで、アルファベットから国旗のUnicode文字を生成します。

String.fromCharCode() の動作

String.fromCharCode() は、Unicodeコードポイントのリストを文字列に変換するメソッドです。先ほど生成した地域指示記号のコードポイントのリストを、このメソッドに渡すことで、実際の国旗の文字列を取得できます。例えば、[127462, 127475] というリストを String.fromCharCode() に渡すと、'🇯🇵' という国旗の文字列が生成されます。

余談

これらのFlutter特有の話ではなく、プログラム全体でいえることらしいです。Java, Javascript, RUby, Pythonなどでもサポートされているようです。(ChatGPT先生、談)

実際の使用例

上記の toFlag 関数を使用して、実際にFlutterウィジェット内で国旗を表示してみましょう。以下は、Textウィジェットを使って国旗を表示する例です。

Text(toFlag('JP'), style: const TextStyle(fontSize: 64)),

Q&A

Q1: Flutterアプリで国旗を表示するにはどうすればよいですか?

A1: Flutterアプリで国旗を表示するには、Unicodeの地域指示記号を使う方法が便利です。具体的には、国コードを受け取り、それを地域指示記号に変換する関数を作成し、Textウィジェットに表示します。これにより、外部パッケージや画像ファイルを使用せずに国旗を表示できます。

Q2: Unicodeの地域指示記号を使うメリットは何ですか?

A2: Unicodeの地域指示記号を使うことで、外部パッケージや画像ファイルを使用せずに国旗を表示できます。これにより、アプリのサイズが軽量化され、メンテナンスも容易になります。また、国旗表示のための追加リソースが不要になるため、実装が簡素化されます。

Q3: toFlag関数はどのように実装しますか?

A3: toFlag関数は、国コードをUnicodeの地域指示記号に変換します。コード内で、国コードの各文字に127397を加算し、変換後のコードポイントから新しい文字列を生成します。これにより、国コードを国旗に変換できます。具体的な実装方法は以下の通りです:

String toFlag(String value) {
  final codes = value.codeUnits.map((e) => e + 127397);
  return String.fromCharCodes(codes.toList());
}

まとめ

この記事では、FlutterアプリケーションでUnicodeを使って国旗を表示する方法について学びました。従来の外部パッケージや画像を使用する方法に比べて、Unicodeの地域指示記号を利用することで、アプリを軽量化し、簡単に国旗を表示する手法を理解しました。
具体的な実装方法として、toFlag関数を使い、文字列をUnicode国旗に変換する方法を紹介しました。次に国旗を表示する機会がありましたら、勉強した内容をプロジェクトでぜひ試してみてください。

参考

ソース(main.dartにコピペして動作確認用)

import 'package:flutter/material.dart';

void main() {
  runApp(MyApp());
}

class MyApp extends StatelessWidget {
  @override
  Widget build(BuildContext context) {
    final flagJp = toFlag('JP');
    return MaterialApp(
      home: Scaffold(
        appBar: AppBar(
          title: Text('Unicode国旗表示例'),
        ),
        body: Center(
          child: Column(
            mainAxisAlignment: MainAxisAlignment.center,
            children: <Widget>[
              Text(flagJp, style: const TextStyle(fontSize: 64)),
              Text('JP: ${'JP'.codeUnits}'),
              Text('codeUnits: ${flagJp.codeUnits}'),
              Text('length:${flagJp.length}'),
              const SizedBox(height: 16),
              Text(toFlag('US'), style: const TextStyle(fontSize: 32)),
              Text(toFlag('GB'), style: const TextStyle(fontSize: 32)),
              Text(toFlag('DE'), style: const TextStyle(fontSize: 32)),
              Text(toFlag('GR'), style: const TextStyle(fontSize: 32)),
            ],
          ),
        ),
      ),
    );
  }

  String toFlag(String value) {
    final codes = value.codeUnits.map((e) => e + 127397);
    return String.fromCharCodes(codes.toList());
  }
}